フリーコンサルはやめとけ?|ファームから独立した人が立つ再委託の立場と、辞める前に確かめること
フリーコンサルはやめとけと言われる理由を、仕事のきつさ、フリーランス全般の不安、ファーム出身者に固有の事情に分けて解説。再委託の契約の終わり方と支払期日、元同僚の会社を通す場合、回ってくる席、辞める前の確認を扱います。
この記事でわかること
- 「やめとけ」は、仕事のきつさ、フリーランスの不安、固有の事情(契約の立場・回ってくる席・昇進の階段)に分けて読む
- 再委託の発注者はファーム。上流の契約がクライアントから急に解除されると、自分の契約も予告なしに終わることがある
- 契約の相手、上流の契約の期間、最初に座る席の三つが見えないまま辞めるのは避ける(編集部の見立て)
どろん先輩
PM・企画職専門の転職エージェント「ネコノテキャリア」の中の人。オブラートに包まない物言いが持ち味で、相場も裏事情も聞かれれば正直に話す。少し口が悪い。
はじめ
総合系コンサルファームで7年目、マネージャーに上がって1年。業務改革の構想づくりと、基幹システム刷新のPMOを率いてきた。先に独立した元同僚から一緒に案件に入らないかと誘われ、フリーコンサルとして独立するか迷っている。
目次
「フリーコンサル やめとけ」で調べると、編集部が2026年10月に検索結果の上位を読んだ限りでは、出てくる理由の多くはコンサルという仕事そのもののきつさで、独立したあとに何が変わるのかまでは書かれていない記事が多かった。編集部の見立てでは、ファームから独立する人が先に知っておきたいのは、仕事のきつさに加えて、独立したあとに立つ契約の立場と、個人に回ってくる席の違いだ。元のファームや別のファームから再委託で案件に入ると、発注者はクライアントではなくファームになる。フリーランス法の説明によれば、上流の契約がクライアントから急に解除されると、自分の契約も予告なしに終わることがある。その立場を分かったうえで、辞める前に、契約の相手、上流の契約の期間、最初に座る席の三つを確かめておく。
フリーコンサルの「やめとけ」は、三つに分けて読む
はじめ(独立を考えている総合系コンサルのマネージャー)
総合系のファームで7年目、マネージャーになって1年です。先に独立した元同僚から、一緒に案件に入らないかと誘われています。ただ「フリーコンサル やめとけ」と調べると、きつい話ばかり出てきて。
どろん先輩(PM・企画職専門のエージェント)
出てくる理由を、三つの箱に分けてみてください。コンサルの仕事そのもののきつさ、フリーランスという働き方の不安、フリーコンサルに固有の事情。編集部が2026年10月に検索結果を読んだ限りでは、上位に並ぶ「長時間労働」「成果の重圧」「資料作成が多い」は、ほとんどが一つめの箱に入ります。
はじめ
一つめは、今まさに経験していることです。独立したら軽くなるものですか。
どろん先輩
軽くなるとは限りません。編集部の見立てでは、フリーコンサルの案件の多くは平日に毎日入る稼働で、クライアントの会議の時間に合わせて動きます。ファームの中で忙しかった理由がクライアントの都合なら、独立しても同じ都合の中で働くことになりやすい。
はじめ
自分の時間で働けるのが、独立の良さだと思っていました。
どろん先輩
そう考えて独立を選ぶ人は、統計にも出ています。総務省の令和4年就業構造基本調査では、本業がフリーランスの人は209万人で、今の働き方を選んだ主な理由は「専門的な技能等を生かせるから」が32.5%、「自分の都合のよい時間に働きたいから」が29.5%でした。
ただし、これは店舗も雇い人も持たない自営業主や一人社長全体の数字で、コンサルに限ったものではありません。ここからは統計ではなく編集部の見立てですが、コンサルの案件では、技能を生かすことと時間を自分で決めることが両立しにくい場合がある、とだけ覚えておいてください。
はじめ
二つめの箱の、収入が途切れるとか、会社の保障がなくなるとかいう話はどうですか。
どろん先輩
それはPMでもデザイナーでも同じ話なので、ここでは繰り返しません。月額の売上を会社員の年収と比べる落とし穴も含めて、フリーランスPMはやめとけと言われる理由の記事に書いています。この記事で話すのは三つめの箱です。三つめの箱に入るのは、独立したあとに立つ契約の立場、個人に回ってくる席、昇進の階段がなくなること、の三つです。ファームから独立する人は、仕事のきつさとは別に、この三つを辞める前に確かめてください。
ファームからの再委託では、発注者はクライアントではなくなる
はじめ
契約の立場というのは、具体的に何のことですか。
どろん先輩
誰と契約するか、です。あなたを誘っている元同僚は、今どういう形で案件に入っていますか。
はじめ
前のファームのプロジェクトに、外部の人として入っていると聞きました。
どろん先輩
その形を再委託と呼びます。クライアントはファームに発注し、ファームが業務の一部を個人に委託する。この形なら、あなたの契約の相手はファームで、クライアントとは契約しません。編集部の見立てでは、ファーム出身の人が独立して最初に入る案件は、こうした再委託か、エージェントを通した契約になることが多いと見ています。
| 契約の形 | あなたの契約の相手 | 現場で起きやすいこと(編集部の見立て) |
|---|---|---|
| クライアントと直接契約 | クライアント | 計画の段階から関われることがあるが、最初から名指しで呼ばれる実績と人脈が要る |
| エージェントを通した契約 | エージェント(再委託の場合) | 条件の調整をエージェントが担う。現場の発注者とは別に、金額を話す相手がいる |
| ファームからの再委託 | ファーム | ファームのチームの一員として動き、クライアントからはファームの人として見られることがある |
はじめ
元のファームの名前で、クライアントの前に出ることもあるんですか。
どろん先輩
案件によってはありえます。名刺やメールの署名をどうするかは、ファームとの取り決め次第です。気をつけたいのは、肩書きが前と似ていても、あなたはもうファームの社員ではないことです。社員としての人事評価も昇進も、プロジェクトが止まったときの次の配属もありません。
はじめ
元同僚は自分で会社を作っていて、私もその会社を通して入る形になるかもしれません。その場合も、相手はファームですか。
どろん先輩
いいえ。ファームから元同僚の会社へ、元同僚の会社からあなたへ、と委託がつながるので、あなたの契約の相手は元同僚の会社です。ここで、次の節で話す30日前の予告と60日以内の支払期日の義務が、相手の会社の形でかからないことがあります。公正取引委員会のパンフレットでは、この二つの義務がかかる発注者は、従業員を使う事業者か、法人なら役員が二人以上いる事業者です。従業員を使うとは、週20時間以上かつ31日以上の雇用が見込まれる人を雇うことを指します。
元同僚の会社に、代表者の元同僚のほかに役員がおらず、従業員も使っていなければ、この二つの義務はかかりません。取引条件をはっきり示す義務は、それでもかかります。誘われたら、会社の役員と従業員がどうなっているかを聞いてください。自分の契約が当てはまるかの個別の判断は、弁護士やフリーランス・トラブル110番に相談してください。
はじめ
エージェントを通す場合、エージェントはただの紹介役ではないんですか。
どろん先輩
契約の形によります。同じパンフレットでは、単に仲介をしているだけの事業者はフリーランス法の発注者に当たらないが、フリーランスに再委託している場合や、実質的に業務委託をしているといえる場合は当たる、とされています。まず自分の契約書の相手方の欄に、誰の名前があるかを見てください。エージェント経由の金額の話の進め方はフリーランスの単価交渉の記事に書きました。
はじめ
ファームにいた頃と同じチームで、同じように働くとしたら、それは本当に業務委託と言えるんでしょうか。
どろん先輩
そこは見ておいたほうがいい点です。パンフレットには、形の上では業務委託契約でも、実質的に労働基準法上の労働者と判断される場合は労働基準関係法令が適用され、フリーランス法は適用されない、と書かれています。勤務時間を細かく管理される、仕事の進め方を逐一指示される、という働き方なら、契約の名前と中身がずれている可能性があります。当たるかどうかは個別の事情で判断されるので、気になるなら弁護士や、パンフレットで相談先として案内されているフリーランス・トラブル110番に相談してください。準委任という契約の性質はPMの業務委託とはで説明しています。
上流の契約が解除されると、自分の契約も予告なしに終わることがある
はじめ
再委託だと、具体的に何が不利になるんですか。
どろん先輩
編集部が一番大きいと見ているのは、終わり方です。フリーランス法では、従業員を使う発注者(法人なら役員が二人以上いる発注者も含みます)が6か月以上の業務委託を解除したり更新しなかったりするときは、30日前までに予告することになっています。3か月の契約でも、更新を重ねて6か月以上続くことになれば対象です。
はじめ
それなら、急に切られる心配は小さいと考えていいですか。
どろん先輩
そこに例外があります。パンフレットが挙げる予告の例外の一つが、フリーランスに再委託している場合で、上流の事業者の契約解除などにより直ちに解除せざるを得ないときです。クライアントがファームとの契約を急に解除すれば、あなたの契約も予告なしに終わることがありえます。
一方で、上流の契約が予定どおり満了して、あなたの契約も更新されない、という終わり方は、この例外の書き方には当たらない、と編集部は読んでいます。その場合は、原則どおり30日前の予告の対象になりえます。自分の契約がどちらに当たるかの個別の判断は、専門家に相談してください。再委託で入るなら、自分の契約の期間より先に、ファームとクライアントの契約がいつまでかを聞いてください。
はじめ
聞いても、教えてもらえるものですか。
どろん先輩
金額までは教えてもらえないかもしれません。でも期間と更新の時期なら、聞く理由があります。あなたが次の案件を探し始める時期の見当が、それでつくからです。聞きにくければ「上の契約の区切りはいつですか」と聞けば足ります。
はじめ
報酬の支払いも、ファームから受け取るんですよね。いつ払われるものですか。
どろん先輩
発注者が従業員を使う事業者(法人なら役員が二人以上いる事業者も含みます)なら、原則は、発注者が業務の提供を受けた日から60日以内のできる限り短い期間で支払期日を決めることです。ただ、再委託には例外があります。ファームが、再委託であること、元の発注者の名前、元の発注者からファームへの支払期日の三つを明示したときは、その元の支払期日から30日以内で支払期日を決めてよいことになっています。
はじめ
書かれていなかったら、支払期日はどうなりますか。
どろん先輩
パンフレットでは、この例外は三つを明示した場合に使えるもので、再委託であればいつも使われるものではない、とされています。三つが書かれていなければ、原則どおり、業務の提供を受けた日から60日以内で決めることになります。取引条件の書面を受け取ったら、この三つが書かれているかを見てください。書かれていれば、あなたへの支払期日は、元の発注者からファームへの支払期日を起点に決まります。手元の資金の計画も、その日を確かめてから立ててください。
はじめ
そもそも書面がきちんと出てくるのか、不安になってきました。
どろん先輩
公正取引委員会と厚生労働省が法律の施行前に行った実態調査では、直近1年ほどに業務委託を受けたフリーランス782件のうち、取引条件を明示されなかったことがあると答えたのは44.6%、60日以内に支払われなかったことがあると答えたのは28.1%でした。事業者団体の会員などへのアンケートで、コンサルに限った数字ではありません。編集部は、書面がそろわないまま始まる取引が珍しくないことを示す数字だと読んでいます。業務を始める前に、メールでもよいので条件を書いた形で受け取ってください。
個人に回ってくる席は、構想より実行に寄りやすい(編集部の見立て)
はじめ
案件の中身も気になります。構想づくりの仕事が好きなので、独立してもそれを続けたいんです。
どろん先輩
編集部の見立てでは、個人のフリーコンサルに回ってくるのは、構想を描く仕事より、決まった計画を進める席のほうが多いと見ています。業務改革の推進、システム導入のPMO、移行の管理といった席です。
はじめ
どうしてですか。構想のほうが、ファームで積んだ経験を生かせる気がしますが。
どろん先輩
編集部の見立てでは、構想や戦略の仕事は、提案書を出して複数の会社と比べられ、体制ごと選ばれる形で発注されることが多いからです。編集部の見立てでは、クライアントは、パートナーとマネージャーと分析の担当がそろったチームを買っている。そうだとすれば、個人でその比べ合いに入るのは難しい。一方で、計画が決まったあとの「進める人が足りない」という穴は、一人単位でも埋めやすい。
はじめ
それでも構想の仕事を続けている人はいますか。
どろん先輩
いないわけではないはずです。たとえば、前の職場で一緒に働いた事業会社の部長から、名指しで構想の相談が来る形はありえます。ただ、それは人脈と実績が先にある場合の話で、独立したからそういう仕事が来る、という順番ではないと見ています。会社の看板が外れると単価が下がることがある理由は、フリーランスPMOの案件と単価の記事で説明しています。
はじめ
実行の席に入るのは、悪いことなんでしょうか。
どろん先輩
悪くはありません。困るのは、それを知らずに辞めて、構想の仕事がしたかったと思いながら働くことです。フリーコンサルとして続けられるかは、最初に入る実行の席で評価されるかに左右される、と編集部は見ています。そこで評価されれば、同じ発注者から次は計画の段階で呼ばれることもあるでしょう。
独立すると、昇進の階段がなくなる
はじめ
ファームにいれば、マネージャーの次はシニアマネージャーと、任される範囲が広がっていきます。独立したらどうなるんでしょう。
どろん先輩
社内の階段そのものがなくなります。編集部の見立てでは、外部の人に任される役割は、独立した時点で何を任せられる人かで決まり、その最初の役割が次の案件の基準になりやすいと見ています。
はじめ
辞める時期で、その後の役割まで決まってしまうということですか。
どろん先輩
決まってしまうわけではないけれど、引きずりやすい。辞める時点の経験ごとに、編集部の見立てを表にしておきます。統計ではなく、判断の目安です。
| 辞める時点の経験 | 回ってきやすい席(編集部の見立て) | 辞める前に積んでおきたいこと |
|---|---|---|
| 分析や資料づくりが中心で、クライアントと直接やり取りした経験が少ない | 資料作成、集計、会議の運営などの支援 | 自分で論点を決め、クライアントに説明した場面を一つでも作る |
| 一つの領域のチームを任され、クライアントの担当者と日々調整してきた | 業務改革の推進、PMOのリード | 予算や体制の判断に関わった場面を、職務経歴で示せるようにする |
| 案件全体を任され、クライアントの役員と論点を決めてきた | 計画段階からの参画、推進全体の責任者 | 一緒に働いた発注者のうち、個人として声をかけてくれる人が誰かを確かめる |
表は編集部の見立てで、職位の名前ではなく経験で分けている。同じ職位でも、ファームやプロジェクトによって任される範囲は違う。役割と単価の関係は、フリーランスPMの単価相場の記事に任せる。
はじめ
私は二段目と三段目の間くらいです。役員と話す機会はありますが、論点を決めているのは上のシニアマネージャーなので。
どろん先輩
それなら辞める前に一度、自分が論点を決める側に立ってください。今のプロジェクトで、役員への報告の組み立てを自分で決めて通す、といった場面です。そういう実績が一つあれば、外に出たときに最初に任される席が変わりうる、と見ています。
はじめ
元同僚から誘われている件も、その目で見たほうがいいですか。
どろん先輩
見たほうがいい。誘われている席が、表のどこに当たるかを聞いてください。元同僚が推進全体を持っていて、あなたにはその下の資料づくりを頼みたいのなら、その席から始まった評価がしばらくついて回りやすい。
辞める前に、ファームにいるうちに確かめること
はじめ
実際に辞める前に、何を確かめておけばいいですか。
どろん先輩
生活費を何か月分持っておくか、のような一般的な準備は他の記事に任せて、ファーム出身の人が見落としやすいと編集部が見ているものを挙げます。
- 就業規則と退職時に出す誓約書で、退職後に元のクライアントの仕事を受けることや、元の同僚を誘うことに制限があるか
- 最初の案件の契約の相手が誰か。ファームからの再委託か、元同僚の会社を通すのか、エージェントを通すのか、クライアントと直接か
- 再委託なら、ファームとクライアントの契約の期間と更新の時期
- 取引条件を書いた書面(メール可)を、業務を始める前に受け取れるか。支払期日に再委託の例外を使うなら、三つの事項が書かれているか
- 一緒に働いた発注者のうち、個人のあなたに声をかけてくれる人が誰か
はじめ
一つめが気になります。元のクライアントの仕事を受けるのは、だめなんですか。
どろん先輩
一律には言えません。何が制限されるかは、就業規則や誓約書の書き方と、元の会社との関係で変わります。ファームから見れば、自社のクライアントと退職した人が直接契約する話なので、もめごとになりうるところです。読んでも判断がつかなければ、署名する前に弁護士に見てもらってください。
はじめ
最後の、声をかけてくれる人というのは、どう確かめればいいですか。
どろん先輩
辞めると伝える前に、関係の深い発注者を数人思い浮かべて、その人が、ファームのチームではなくあなた一人に何を頼みたいかを考えてみてください。具体的な仕事が浮かぶ相手が一人もいないなら、最初の案件は再委託かエージェント経由になると考えておいたほうがいい。一緒に働いた人から案件が来る流れはフリーランスPMの案件の取り方に書いています。
はじめ
結局、私は独立をやめたほうがいいんでしょうか。
どろん先輩
決めるのはあなたです。ただ、契約の相手、上流の契約の期間、最初に座る席の三つが見えないまま辞めるなら、それは「やめとけ」に当たる、と編集部は考えています。三つが見えていて、その条件で働くと決めたなら、止める理由はありません。ネコノテエキスパートは100万円/人月以上の案件だけを紹介しています。契約の相手は案件によって異なると案内していて、報酬・稼働条件・役割は契約の前に確認できます。紹介を受けたら、応募の前に、契約の相手が誰になるかと、取引条件の書面を確かめてから案件を比べてください。
参考データと出典
本文の数字と制度の説明は、次の公的な資料のものです。2026年10月21日に開いて中身を確かめました。どれもフリーランス全体の数字や制度の説明で、コンサルやPMに限ったものではありません。
| データ | 本文で使った中身 | 時点・条件 |
|---|---|---|
| 総務省統計局「統計Today No.197 基幹統計として初めて把握したフリーランスの働き方」 | 本業がフリーランスの人は209万人(有業者の3.1%)。今の働き方を選んだ主な理由は「専門的な技能等を生かせるから」32.5%、「自分の都合のよい時間に働きたいから」29.5% | 令和4年就業構造基本調査(2022年10月1日時点)。フリーランスは「実店舗がなく、雇人もいない自営業主又は一人社長であって、その仕事で収入を得る者」で、農林漁業などを除く |
| 公正取引委員会ほか「ここからはじめる フリーランス・事業者間取引適正化等法」 | 発注者の種類ごとにかかる義務(3ページ)。特定業務委託事業者の定義と、仲介事業者の扱い、実質的に労働者と判断される場合は労働基準関係法令が適用されること(4ページ)。支払期日(受け取った日から60日以内。再委託の例外は三つの事項の明示を条件に元の支払期日から30日以内で、再委託ならいつも使われるものではない。10〜13ページ)。中途解除・不更新の30日前の予告と、その例外(再委託で上流の事業者の契約解除などにより直ちに解除せざるを得ない場合など。24ページ) | 2024年11月1日施行。支払期日と予告は、発注者が特定業務委託事業者(従業員を使う個人、または役員が二人以上いるか従業員を使う法人)の場合の義務で、取引条件の明示は従業員のいない発注者にもかかる。予告は6か月以上(更新で6か月以上続く場合を含む)の業務委託が対象 |
| 公正取引委員会・厚生労働省「フリーランス取引の状況についての実態調査(法施行前の状況調査)結果」 | 取引条件を明示されなかったことがある44.6%、60日以内に支払われなかったことがある28.1% | 2024年5月27日〜6月19日のWEBアンケート。関係府省庁から登録された事業者団体等の会員等が対象で、直近1年程度に業務委託を受けたフリーランス782件の回答。無作為に選んだ調査ではない |
次の内容は統計ではなく編集部の見立てです。検索結果の上位に並ぶ理由の分け方(2026年10月に編集部が読んだ範囲)、フリーコンサルの案件の多くが平日に毎日入る稼働であること、ファーム出身の人が最初に入る案件の契約の形、個人に回ってくる席が実行の側に寄ること、その理由づけとしての、構想や戦略の仕事が体制ごと選ばれる形で発注されることが多いという見方、独立した時点の役割が次の案件の基準になりやすいこと、辞める時点の経験ごとの表。予定どおりの満了・不更新が予告の例外に当たらないという説明は、パンフレットの例外の書き方からの編集部の読み方です。契約や就業規則が自分に当てはまるかの判断は、弁護士やフリーランス・トラブル110番などの専門家に相談してください。
よくある質問
フリーコンサルはやめたほうがいいですか?
一律にやめたほうがいいとは言えません。編集部の見立てでは、契約の相手、上流の契約の期間、最初に座る席の三つが見えないまま辞めるなら、やめたほうがいい状態です。三つを確かめ、その条件で働くと決めたなら、独立を止める理由はありません。
フリーコンサルがきついと言われるのはなぜですか?
理由は、コンサルの仕事そのもののきつさ、フリーランスという働き方の不安、フリーコンサルに固有の事情(契約の立場、回ってくる席、昇進の階段がないこと)の三つに分けて読めます。一つめはクライアントの都合で動く仕事なので、独立しても軽くなるとは限りません。三つめの契約の立場では、ファームからの再委託だと発注者がファームになり、上流の契約がクライアントから急に解除されると、自分の契約も予告なしに終わることがあります。予定どおりの満了や不更新なら、原則どおり30日前の予告の対象になりえます。
コンサルファームからの再委託の案件では、何に気をつければいいですか?
ファームとクライアントの契約の期間と更新の時期を聞いてください。フリーランス法では、従業員を使う発注者(法人なら役員が二人以上いる発注者も含みます)が6か月以上の業務委託を解除・不更新するときは30日前までの予告が要りますが、再委託で上流の事業者の契約解除などにより直ちに解除せざるを得ない場合は例外です。支払期日も、再委託であることなど三つの事項が明示されていれば、元の支払期日から30日以内で決めてよいとされています。元同僚の会社を通す場合は、その会社が契約の相手になり、代表者のほかに役員がおらず、従業員も使っていなければ、予告と支払期日の義務はかかりません。自分の契約が当てはまるかは専門家に相談してください。
何年目、どの職位で独立するのがいいですか?
年数や職位の名前より、経験で考えてください。編集部の見立てでは、独立した時点で任せられる役割が、次の案件の基準になりやすいと見ています。クライアントと論点を決めて説明した経験がないまま辞めると、資料づくりや集計の支援の席から始まりやすくなります。
フリーコンサルとして独立する前に、何を確かめればいいですか?
就業規則と退職時の誓約書の制限、最初の案件の契約の相手、再委託ならファームとクライアントの契約の期間、業務を始める前に取引条件を書面で受け取れるか、個人のあなたに声をかけてくれる発注者がいるか、の五つです。誓約書の判断がつかなければ、署名する前に弁護士に見てもらってください。
登場人物は架空です。
この記事は、PM・PdM・企画職専門の転職支援「ネコノテキャリア」と業務委託の案件紹介「ネコノテエキスパート」を運営する株式会社スナネコが、実務知見に基づいて制作しています。