フリーランスの単価交渉|PM・PMOが契約更新で単価を上げる進め方と、業務範囲の示し方
フリーランスのPM・PMOが契約更新で単価交渉をする時期と相手、根拠の示し方を解説します。エージェント経由のときの交渉相手、契約書の業務範囲と今の役割の差の示し方、断られたときの調整、フリーランス法の定めを扱います。
この記事でわかること
- 単価交渉の期限は更新の日ではなく、申し出られる期日の前。3か月契約なら満了の2か月前が編集部の目安
- エージェント経由なら金額は契約書の相手方と話し、現場の発注者とは役割の範囲の認識をすり合わせる
- PM・PMOは成果の数字より、契約書の業務内容と今の役割の差を示し、範囲の書き直しと金額を同じ文面で出す
どろん先輩
PM・企画職専門の転職エージェント「ネコノテキャリア」の中の人。オブラートに包まない物言いが持ち味で、相場も裏事情も聞かれれば正直に話す。少し口が悪い。
はじめ
SIerから独立して2年目のフリーランスPMO。エージェント経由で基幹システム刷新のPMOに入り、3か月更新を2回重ねた。当初の補佐役から、今はベンダーとの課題調整と経営会議の資料づくりまで任されている。次の更新で単価を上げたいが、誰にどう切り出せばいいか分からずにいる。
目次
フリーランスのPM・PMOが契約更新で単価を上げたいなら、発注者が次の期間の発注を決める前に、契約の相手方へ、契約書に書かれた業務の範囲と今任されている役割の差を示し、範囲の書き直しと新しい金額を一緒に出すのが筋だ、と編集部は考えている。エージェント経由の契約なら、金額を話す相手はエージェントで、現場の発注者とは役割の範囲の認識だけをすり合わせておく。断られたときに範囲・稼働・精算幅・次の見直し時期のどれで調整するかも、切り出す前に決めておく。
フリーランスの単価交渉は、発注者が更新を決める前に切り出す
はじめ(エージェント経由で3か月更新を重ねるフリーランスPMO)
SIerから独立して2年目のPMOです。エージェント経由で基幹システム刷新のPMOに入り、3か月更新を2回重ねました。最初はPMの補佐だったのに、今はベンダーとの課題調整や経営会議の資料まで任されています。次の更新で単価を上げたいんですが、いつ言い出せばいいのか分からなくて。
どろん先輩(PM・企画職専門のエージェント)
「更新のときに言えばいい」と考えているなら、それでは遅いことがあります。編集部の見立てでは、次の3か月を発注するかどうか、いくらで発注するかは、更新の日より前に発注者の中で固まっていることが多いと考えています。だから更新の日に動くのは、契約書の日付だけになりがちです。
はじめ
前というのは、どのくらい前ですか。契約書を見れば分かるものでしょうか。
どろん先輩
まず契約書の期間と更新の条項を読んでください。「期間満了の1か月前までにどちらからも申し出がなければ、同じ条件で更新する」のような書き方なら、その期日を過ぎた時点で、次の期間も今の金額のまま更新されます。単価交渉の期限は更新の日ではなく、更新について申し出られる期日の前です。
はじめ
自分の契約書、期間しか見ていませんでした。もし更新の期日の書き方がなかったら、どう考えればいいですか。
どろん先輩
法律から逆算する手があります。フリーランス・事業者間取引適正化等法では、従業員を使う発注者が、6か月以上の期間で行う業務委託を更新しないときは、満了の30日前までに予告することになっています。3か月の契約でも、更新を重ねて6か月以上続くことになれば対象です。
更新しないなら、その予告より前に社内で決めているはずです。だから続けるかどうかも金額も、満了の1か月前にはおおむね固まっていることが多い、と編集部は見ています。
はじめ
では3か月契約なら、具体的にいつ切り出すのがいいんでしょう。
どろん先輩
編集部の見立てでは、満了の2か月前が目安です。3か月契約なら、新しい期間が始まって1か月たったころ。早すぎると感じるでしょうが、発注者が次の期間の予算や体制を考え始める前に「今の役割の範囲を見直したい」と出しておけば、金額の話がその検討に入ります。満了の1か月前に初めて言うと、決まりかけたものを覆す話になりかねません。
はじめ
エージェント経由の場合も、同じ時期でいいですか。
どろん先輩
もう一段早くなることがあります。エージェントとクライアントの間にも契約があり、その更新の確認が、あなたとエージェントの契約より先に来ることがあるからです。まず担当者に「クライアントとの契約の更新を確認するのはいつですか」と聞いてください。そこが、あなたの実質の期限になることがあります。
エージェント経由なら、金額の交渉相手は契約書の相手方
はじめ
現場ではクライアントの部長と毎日話しています。単価の話も、部長に直接したほうが早くないですか。
どろん先輩
金額の話は、契約書の相手方としてください。あなたの契約の相手方がエージェントの会社なら、あなたの報酬の額を決めて払うのはその会社です。部長が払っているのはエージェントへの代金で、あなたの報酬を決める立場にはありません。
はじめ
じゃあ私の単価は、どこで決められているんですか。
お金の流れを、数字を抜いて書くと次のようになる。
| 段 | 誰が誰に払うか | 更新で動かせるもの |
|---|---|---|
| 1段目 | クライアントがエージェントに払う | クライアントの予算と、PMOの役割の位置づけ |
| 2段目 | エージェントが自分の取り分を引いて、あなたに払う | エージェントの取り分と、あなたの報酬の分け方 |
どろん先輩
あなたの報酬が上がる道は二つです。1段目の金額が上がってそれがあなたに回るか、2段目の分け方が変わるか。編集部の見立てでは、更新で動かしやすいのは1段目で、その材料を持っているのは現場にいるあなたです。エージェントの担当者は現場に常駐していないことが多く、あなたの役割が広がったことを知る機会は限られます(編集部の見立て)。
だから現場の部長とは、金額ではなく役割の範囲の認識をすり合わせておきます。「最初はPMの補佐でしたが、今はベンダーとの課題調整と経営会議の資料まで持っています。この範囲で続ける前提でよいですか」と確かめておく。部長が「その前提だ」と言えば、エージェントがクライアントに金額の見直しを出すときの裏付けにできます。
はじめ
範囲の確認をしたときに、部長から「で、いくら欲しいの」と聞かれたら、どう答えればいいですか。
どろん先輩
「金額は契約の相手方のエージェントと相談します」で十分です。現場で数字を出すと、部長とエージェントの間で話が食い違ったときに、あなたが板挟みになりかねません。
もう一つ。エージェントがあなたに業務を再委託している場合、フリーランス法で取引条件を明示する義務や、更新しないときの予告の義務を負うのは、あなたの契約の相手方であるエージェントです。パンフレットでは、単に仲介をしているだけの事業者は当たらないとされています。公正取引委員会のパンフレットには、再委託を受けている場合に、上流の事業者の契約解除などで直ちに解除せざるを得ないときは予告が要らない、という例外も書かれています。上の契約の更新がいつかを聞いておくのは、交渉のためだけでなく、自分の身を守るためでもあります。
はじめ
元請けのSIerの下に入っている人だと、もっと段が増えますよね。
どろん先輩
段が増えるほど、上の段の金額があなたの上限になり、更新で上げられる幅もそこで縛られます。契約の位置と単価の関係はフリーランスPMの単価相場の記事で説明しています。準委任という契約の性質から確かめたいなら、PMの業務委託とはを先に読んでください。
PM・PMOは成果の数字ではなく、契約書の業務範囲との差で示す
はじめ
交渉の根拠も悩んでいます。エンジニアなら作った機能や直した不具合の数を出せますよね。PMOは何を出せばいいんでしょう。
どろん先輩
PMやPMOの成果は数字にしにくい。プロジェクトが予定どおり進んだのはチーム全体の結果で、自分一人の手柄として数えても、発注者には伝わりにくい。だから比べるものを変えます。契約書に書かれた業務の内容と、今やっている仕事です。
はじめ
契約書の業務の内容、というのは何を見ればいいですか。
どろん先輩
フリーランス法では、発注者は業務を委託したときに、給付の内容、つまりお願いする業務の内容を、報酬の額や支払期日と一緒に、書面かメールなどで明示することになっています。準委任のPMO契約なら、たとえば「PMO業務の支援(進捗管理、課題管理、会議運営)」のような一文で書かれていることがあります。
その一文と今の仕事を並べます。架空の記入例で書くと、こうなります。
| 契約書の業務内容(記入例) | 今やっていること(記入例) | 示せるもの(記入例) |
|---|---|---|
| 進捗管理 | 進捗の集計に加え、遅れの原因をベンダーと詰めて対策を決める | 課題管理表の担当欄、ベンダーとの定例の議事録 |
| 課題管理 | 課題の優先順位の案を作り、PMの判断を待たずに一次の振り分けをする | 振り分けの運用を決めた会議のメモ |
| 会議運営 | 経営会議に出す進捗資料を作り、質疑に答える | 経営会議の資料の作成者欄、出席の記録 |
表は架空の記入例です。実際の契約書の業務内容の書き方は、案件ごとに違います。
はじめ
並べると補佐の範囲を超えています。会議が増えて稼働が伸びたことも、根拠に入れていいですか。
どろん先輩
そこは分けてください。会議が増えて稼働が伸びたのは量の話です。精算幅の中なら金額は変わらず、超えたら超過分の精算の話になります。精算幅の読み方はフリーランスPMの単価相場に書きました。編集部の見立てでは、単価の見直しを求める根拠になるのは量ではなく、判断や対外説明のように契約書に書かれていない範囲が増えたことです。
はじめ
範囲が広がっているのに単価が同じなのは、法律上の問題にならないんですか。
どろん先輩
そこは慎重に言います。フリーランス法には、フリーランスに責任がないのに、発注者が費用を負担せずに業務の内容を変えさせ、利益を不当に害することを禁じる規定があります。ただ、対象は従業員を使う発注者が1か月以上の業務委託をしている場合で、当たるかどうかは個別の事情で判断されます。交渉の場で法律を持ち出すより、「契約書の業務内容と今の役割がずれているので、次の契約で書き直したい」と言うほうが話は進みます。個別の判断が要るなら、弁護士に相談してください。
はじめ
契約の内容と仕事がずれていく、というのは、よくあることなんでしょうか。
どろん先輩
公正取引委員会と厚生労働省が法律の施行前に行った実態調査では、業務の内容の変更で生じた費用を負担してもらっていないことがある、と答えたフリーランスが21.1%でした。事業者団体の会員などへのアンケートで、PMやPMOに限った数字ではありません。少なくとも、契約の内容と仕事がずれる経験は、フリーランス全体の調査にも出ているということです。
単価交渉は、業務範囲の書き直しと金額を同じ文面で出す
はじめ
実際に切り出すときは、エージェントの担当者に何をどう伝えればいいですか。
どろん先輩
担当者に送る文面を一つにまとめます。入れるのは四つ。今の契約書の業務内容、今やっている仕事、次の契約で書き直したい業務内容、その範囲での希望の金額です。金額だけを先に送ると、担当者はクライアントに「値上げの依頼が来ました」以上のことを伝えにくくなります。
はじめ
書き直したい業務内容、というのは、どのくらい具体的に書くものですか。
どろん先輩
次の契約書にそのまま入れてほしい一文です。たとえば「PMO業務(進捗・課題管理、会議運営、ベンダーとの課題調整、経営会議向け進捗報告の作成)」。発注者から見れば、払う額が上がる代わりに、頼めることが契約に書かれる。今まで暗黙で頼んでいたことが正式になるので、社内にも説明しやすくなる、と編集部は見ています。
はじめ
希望の金額は、どう決めればいいですか。
どろん先輩
相場からの決め方は単価相場の記事に任せます。ここで言えるのは二つ。上げる理由を範囲の差で説明できる金額にすること。それと、適用は次の契約期間からにすること。今の期間の分までさかのぼって求めると、発注者の予算の締めとぶつかることがあります。
はじめ
担当者から「クライアントは予算が厳しいと言っています」と返ってきたら、そこで引くしかないですか。
どろん先輩
引く前に二つ聞いてください。予算の見直しはいつあるのか。それと、範囲を書き直すこと自体は受けてもらえるのか。金額が今回動かなくても、範囲が契約に書かれれば、次の更新で話す土台が残ります。
はじめ
エージェントによっては、交渉を嫌がりそうで切り出しにくいです。
どろん先輩
条件の調整を担当者の仕事に含めているエージェントもあります。編集部の見立てでは、担当者が動きにくいのは根拠の書かれていない依頼です。根拠が一つの文面にまとまっていれば、担当者はそれをクライアントに持っていけます。
フリーランス法で定められていることと、定められていないこと
はじめ
交渉で強気に出られるように、法律で守られている部分を知っておきたいです。
どろん先輩
強気になれる材料は、思っているより少ないです。先に、定められていないことから。発注者に単価を上げる義務はありません。値上げの依頼を断ること自体が、それだけで違反になるわけでもありません。
はじめ
では、法律が定めているのは何ですか。
どろん先輩
報酬の決め方と、決めた報酬の扱いです。報酬の減額、つまりフリーランスに責任がないのに、決めた額を後から減らすことは、名目や金額にかかわらず禁止されています。買いたたき、つまり通常支払われる対価に比べて著しく低い報酬の額を不当に定めることも禁止です。どちらも、従業員を使う発注者が1か月以上の業務委託をしている場合が対象で、あなたの側が、従業員を使っていない個人か、代表者のほかに役員も従業員もいない法人であることも条件です。
はじめ
単価を据え置かれ続けるのは、買いたたきに当たりますか。
どろん先輩
当たると言い切れるものではありません。パンフレットでは、買いたたきかどうかは、十分な協議をしたかなどの決め方、差別的かどうか、通常支払われる対価との開き、原材料などの価格の動きを合わせて判断するとされています。違反の例には、単価を改定するときに十分協議せず一方的に決め、通常の対価を大幅に下回る報酬にしたものが挙がっています。
法律が見ているのは、決め方です。編集部の見立てでは、交渉でまず求めるのは値上げの約束より、範囲と金額について協議の場を持ってもらうことです。協議もなく一方的に金額を決められ、それが通常の対価から大きく離れていると感じるなら、フリーランス・トラブル110番に相談できます。
はじめ
協議の場を持ってもらうだけで、何か変わるものですか。
どろん先輩
調査を見ると、その協議の段階から危ういからです。同じ実態調査で、報酬の額について「十分に協議を行い決定された」と答えなかったフリーランスは67.1%でした。一方的に決められたことがある人と、十分に協議して決められたことがない人を合わせた割合です。価格転嫁が一部しか、または全くできなかった人は62.5%でした。
はじめ
PMOも同じでしょうか。
どろん先輩
PMやPMOだけの数字ではないし、回答したのは事業者団体の会員などなので、フリーランス全体の縮図とも言えません。それでも、協議して決めることが当たり前になっていない取引がある、とは読めます。だから最初の一歩は、金額より先に「協議したい」と言うことです。
はじめ
更新のとき、条件を書面でもらっていないこともあります。メールで「次も同じで」と言われるだけで。
どろん先輩
取引条件の明示は、フリーランス同士の取引も含めて、業務委託をしたときに直ちに行う義務です。メールやチャットでもかまいません。同じ調査では、取引条件を明示されなかったことがあると答えたフリーランスが44.6%いました。範囲を書き直す交渉をしたなら、新しい業務内容と金額が書かれた形で受け取ってください。口頭だけだと、次の更新のときに何を合意したのかを確かめにくくなります。
単価交渉を断られたら、金額以外の何で調整するか
はじめ
全部やって、それでも「今回は据え置きで」と言われたら、どうすればいいですか。
どろん先輩
その場で考えるのではなく、切り出す前に線を引いておきます。編集部の見立てでは、選べる調整は四つです。
| 調整の方向 | 向いている状況 | 気をつけること |
|---|---|---|
| 範囲を契約書の記載に戻す | 広がった範囲が、本来はPMや発注者の社員が持つ仕事の場合 | 戻した仕事を誰が持つかを決めずに手を離すと、現場が困り、次の更新に響きかねない |
| 稼働を減らす | 金額は据え置きでも、日数を減らして時間あたりの報酬を上げたい場合 | PMOは平日いつでも連絡がつくことを期待されやすく、日数を減らせる現場は限られることが多い |
| 精算幅を見直す | 範囲より量が増えていて、精算幅の上限に毎月張りついている場合 | 上限の引き上げか超過分の精算を、次の契約書に書いてもらう |
| 次の見直し時期を決める | クライアントの予算の見直しが近い場合 | 「次の更新で協議する」を、時期とあわせて文面に残す |
はじめ
範囲を戻すのは、現場に悪い気がしてしまいます。
どろん先輩
悪いことではありません。範囲を戻さないなら、その範囲の仕事を今の金額で続けると選んだことになります。それで納得できるなら、それでいい。納得できないまま続けるかどうかは、あなたが決めることです。
はじめ
四つとも断られたら、どうしますか。
どろん先輩
そのときは、次の案件を探す時期です。更新は、相手が続けるかを決める場であると同時に、あなたが続けるかを決める場でもあります。満了の2か月前に切り出しておけば、断られてからでも次を探す時間を残しやすくなります。契約が切れる前の動き方は、フリーランスPMの案件の取り方にまとめました。
はじめ
今の現場を続けたい気持ちもあります。それでも、ほかの案件を見ておいたほうがいいですか。
どろん先輩
比べる相手がいるほうが、据え置きを受けるかどうかを落ち着いて決められます。ネコノテエキスパートは、100万円/人月以上の案件だけを紹介しています。今の現場で範囲が広がっているなら、それは次の案件でも説明できる経験です。役割の段と単価の関係は、フリーランスPMOの案件と単価にも書きました。
参考データと出典
本文の法律の説明は、公正取引委員会の解説ページとパンフレットで確かめた範囲です。条項が当てはまるかどうかは、発注者が従業員を使っているか(法人なら役員が2人以上いるかを含む)、契約の期間、個別の事情で変わります。税や法律の個別の判断は、弁護士や税理士などの専門家に相談してください。
| データ | 中身 | 時点・条件 |
|---|---|---|
| 公正取引委員会 フリーランスの取引適正化に向けた公正取引委員会の取組 | フリーランス・事業者間取引適正化等法(令和5年法律第25号)の解説、Q&A、フリーランス・トラブル110番の案内 | 令和6年11月1日施行。2026年10月20日確認 |
| 公正取引委員会ほか フリーランス・事業者間取引適正化等法 パンフレット | 取引条件の明示事項(給付の内容、報酬の額など)、禁止行為7つ(報酬の減額、買いたたき、不当な給付内容の変更など)、買いたたきの判断要素、中途解除・不更新の30日前までの予告と例外、仲介事業者の扱い(Q&A) | 禁止行為は従業員を使う発注者による1か月以上の業務委託、予告は6か月以上(更新により6か月以上続くものを含む)の業務委託が対象。2026年10月20日確認 |
| 公正取引委員会・厚生労働省 フリーランス取引の状況についての実態調査(法施行前の状況調査)結果 | 報酬の額を「十分に協議を行い決定された」と回答しなかったフリーランス67.1%。価格転嫁を一部しか、または全くできなかった62.5%。取引条件を明示されなかったことがある44.6%。給付内容の変更の費用を負担してもらっていないことがある21.1% | 令和6年10月18日公表。調査期間は令和6年5月27日〜6月19日のWEBアンケート。事業者団体等の会員等が対象で、設問の母数は直近1年程度に業務委託を受けたフリーランス782件。PM・PMOに限った数字ではない。2026年10月20日確認 |
| ネコノテエキスパートの紹介基準 | 100万円/人月以上(月160時間稼働の場合、時給換算で約6,250円) | 紹介対象を限定する基準で、契約成立や稼働開始を保証するものではない |
切り出す時期の目安(3か月契約で満了の2か月前)、お金の流れを二段で見る構造、量と範囲の分け方、断られたときの四つの調整、発注者やエージェントの動き方の説明は、編集部の見立てで、統計ではありません。登場人物と表の記入例は架空です。
よくある質問
フリーランスの単価交渉はいつ切り出せばいいですか?
発注者が次の契約期間の発注を決める前です。契約書の更新について申し出られる期日を確かめ、その前に切り出してください。編集部の見立てでは、3か月契約なら満了の2か月前が目安です。エージェント経由なら、エージェントとクライアントの契約の更新を確認する時期も担当者に聞いてください。
エージェント経由の案件では、単価交渉を誰とすればいいですか?
金額の話は、契約書の相手方であるエージェントとします。現場の発注者とは、金額ではなく、今の役割の範囲で続ける前提でよいかをすり合わせておきます。編集部の見立てでは、その確認が、エージェントがクライアントに金額の見直しを出すときの裏付けになります。
PMやPMOは成果を数字で示しにくいのですが、何を根拠にすればいいですか?
契約書に書かれた業務内容と、今やっている仕事の差です。稼働時間が増えたのは量の話で精算幅や超過分の精算で扱い、編集部の見立てでは、判断や対外説明のように契約書に書かれていない範囲が増えたことが、単価の見直しを求める根拠になります。次の契約で書き直したい業務内容と希望の金額を、同じ文面で出してください。
単価交渉を断られたらどうすればいいですか?
範囲を契約書の記載に戻す、稼働を減らす、精算幅を見直す、次の見直し時期を文面に残す、のどれかで調整します。発注者に単価を上げる義務はありませんが、従業員を使う発注者が1か月以上の業務委託で、十分に協議せず通常の対価より著しく低い報酬を定めることは、買いたたきに当たる場合があります。個別の判断は専門家やフリーランス・トラブル110番に相談してください。
登場人物は架空です。
この記事は、PM・PdM・企画職専門の転職支援「ネコノテキャリア」と業務委託の案件紹介「ネコノテエキスパート」を運営する株式会社スナネコが、実務知見に基づいて制作しています。