業務委託で業務範囲外の依頼が来たら|PM・PMOがその場で返す言葉と、追加の報酬を文面で決めるまで

業務委託で業務範囲外の依頼を受けたPM・PMO向けに、その場での返し方、範囲の内外の読み分け、エージェント経由のときの相談先、追加の報酬・差し替え・お断りを示す文面、フリーランス法の禁止行為の条件を解説します。

この記事でわかること

  • 業務範囲外かもしれない依頼は、その場で受けずに、契約書の業務の内容と照らしてから返すと伝えて持ち帰る
  • 範囲の外は「何をするか」の話、量の増加は「何時間か」の話で、相談の中身と相手を分けて考える
  • 範囲外の依頼には追加の報酬・差し替え・お断りの3つを文面で並べ、無償で受けるなら範囲外と期限を書く

どろん先輩

PM・企画職専門の転職エージェント「ネコノテキャリア」の中の人。オブラートに包まない物言いが持ち味で、相場も裏事情も聞かれれば正直に話す。少し口が悪い。

はじめ

事業会社の情報システム部門でPMを10年務めて独立し、2年目のフリーランスPMO。エージェント経由で、小売会社の基幹システム刷新のPMOを準委任・月の精算幅つきで担っている。現場の部長から、別の部署のプロジェクトの進捗会議も回してほしいと頼まれた。

目次
  1. 業務委託で業務範囲外の依頼が来たら、その場で受けずに持ち帰る
  2. 業務範囲外かどうかは、作業の種類より「業務の内容」の書き方で決まる
  3. 依頼してきたのが現場の人か、契約の相手方かで、話す相手を分ける
  4. その場で返す言葉と、持ち帰ったあとに送る文面
  5. 費用を負担せずに範囲を広げさせることについて、法律とガイドラインに書かれていること
  6. 受けると決めたときも、断ると決めたときも、次の更新まで残しておくもの
  7. 参考データと出典
  8. よくある質問

業務委託で参画しているPM・PMOが、契約書の業務範囲外の依頼を受けたときの答えを先に書いておく。その場では「やります」とも「できません」とも返さず、契約書の「業務の内容」と照らしてから返事をすると伝えて持ち帰る。照らした結果、書かれた範囲の中で量が増えただけなら、精算幅と稼働時間の相談になる。範囲の外なら、契約の相手方に追加の報酬・差し替え・お断りの3つの進め方を文面で示し、決まってから着手する。編集部の見立てでは、範囲外の依頼で損をしやすいのは、依頼そのものより、その場で引き受けて何も文面に残らないときだ。

業務委託で業務範囲外の依頼が来たら、その場で受けずに持ち帰る

はじめ(独立して2年目のフリーランスPMO)

エージェント経由で、小売会社の基幹システム刷新のPMOに入っています。昨日、現場の部長から「隣の部署のプロジェクトの進捗会議も、ついでに回してもらえないか」と言われました。断ると次の更新に響きそうで、その場では「検討します」とだけ答えたんですが、受けるべきでしょうか。

どろん先輩(PM・企画職専門のエージェント)

「検討します」で止めたのは悪くないです。受けるか断るかを決める前に、やることが一つあります。契約書の「業務の内容」の欄を開いて、頼まれた仕事がそこに入っているかを照らすことです。業務範囲外かもしれない依頼は、その場で受けずに、契約書と照らしてから返事をすると伝えて持ち帰る。受けるか断るかは、そのあとで決めればいい。

はじめ

照らすといっても、「ついで」程度のお願いに契約書を持ち出すのは、大げさに見えませんか。

どろん先輩

大げさに見えるのを気にして黙って受けるほうが、あとで困ります。公正取引委員会と厚生労働省が、フリーランス法の施行前の2024年5〜6月に行った実態調査に、考える材料になる数字があります。給付の内容の変更で生じた費用を「負担していない(負担してもらっていない)ことがある」と答えたのは、委託した側で0.5%、フリーランスの側で21.1%でした。母数は、直近1年ほどの間に業務委託をした委託者1,090件と、受けたフリーランス782件です。

はじめ

同じことを聞いているのに、なぜそこまで差が出るんですか。発注する側が、少なめに答えているということでしょうか。

どろん先輩

調査は、差の理由までは調べていません。回答者も事業者団体を通じて集めたもので、無作為に選んだわけではないので、差の大きさを強く読むのは避けます。そのうえで編集部の見立てを言うと、発注する側は「ついで」の依頼を、契約の変更だと思っていないことがあるのではないかと考えています。頼んだ側が変更と思っていなければ、費用の話はそもそも出てきません。だから、変更かどうかを言葉にする役は、受ける側に回ってきます。

はじめ

変更だと言葉にしたら、部長との関係が悪くなりませんか。

どろん先輩

言い方次第です。「契約にないのでできません」と言えば角が立ちます。「今の契約の範囲と照らして、進め方をご相談させてください」なら、断ってもいないし、黙って受けてもいない。部長にとっても、あとになって誰が何をする約束だったかで揉めずに済む面があります。

業務範囲外かどうかは、作業の種類より「業務の内容」の書き方で決まる

はじめ

契約書を見たら、業務の内容は「基幹システム刷新プロジェクトにおけるPMO業務」とだけ書いてありました。隣の部署の会議はこのプロジェクトではないので、範囲外と考えていいですか。

どろん先輩

その書き方なら、別のプロジェクトの会議は外と読むのが素直です。プロジェクトの名前で範囲が切られていますから。ただ、「PMO業務全般」のように、対象のプロジェクトも作業も書かれていなければ話が変わります。何でも入るとも、何も入らないとも読めてしまう。フリーランス法のパンフレットでは、発注者は業務委託をしたら直ちに取引の条件を書面かメールなどで明示することになっていて、そのうちの「給付の内容」は、品目・数量・仕様などを明確に書く必要があるとされています。PMOのような役務だと、どこまで書けば明確かは契約の書き方次第です。

はじめ

では、範囲の内か外か、どう読み分ければいいんですか。

どろん先輩

架空の書き方と依頼の例で並べます。読み方は編集部の見立てで、実際には契約ごとに変わります。

業務の内容の書き方(架空の例)頼まれた仕事(架空の例)読み方(編集部の見立て)
基幹システム刷新プロジェクトにおけるPMO業務隣の部署のプロジェクトの進捗会議の運営対象のプロジェクトが違うので、範囲外と読みやすい
同上刷新プロジェクトのベンダー会議の議事録を毎回つくる対象のプロジェクトの中。作業の量が増えた話として扱う
進捗・課題の管理、週次の報告資料の作成経営会議に出す投資判断の資料づくり書かれた作業の種類と違う。範囲外として相談する
PMO業務全般どの仕事でも契約書だけでは内外を決めにくい。依頼のたびに文面で範囲を確かめ、次の更新で書き直しを頼む

はじめ

議事録が毎回増えるのは「量の話」なんですね。量が増えただけなら、黙って受けるしかないんですか。

どろん先輩

量には量の物差しがあります。月の稼働時間で精算する契約なら、精算幅の上限を超えるかどうかです。幅の中に収まるなら報酬は変わらず、超えそうなら超過分の精算を頼むか、ほかの作業を減らすかを相談します。範囲の外は「何をするか」の話、量が増えたのは「何時間か」の話で、相談の中身が違います。精算幅の仕組みはフリーランスPMの単価相場の記事で説明しています。

はじめ

範囲の外だけど、時間は精算幅に収まりそうなときはどうでしょう。報酬が変わらないなら、受けても損はしない気がします。

どろん先輩

そこが見落としやすいところです。時間が幅に収まっても、範囲の外の仕事を引き受けたことに変わりはありません。編集部の見立てでは、範囲外の仕事を報酬を変えずに続けると、次の更新では「その仕事も含めた今の金額」が話の出発点になりやすい。範囲外の仕事で問題が起きたときに、もともと何をする約束だったかを説明しにくくもなります。責任の問われ方は業務委託の損害賠償の上限の記事で触れています。

依頼してきたのが現場の人か、契約の相手方かで、話す相手を分ける

はじめ

部長は発注先の人ですが、私の契約の相手方はエージェントです。部長に「追加でいくらかかります」と言っていいんでしょうか。

どろん先輩

金額の話は、契約の相手方とします。エージェント経由なら、あなたの報酬を決めて払うのはエージェントの会社で、部長ではありません。部長とは「何を頼みたいのか」と「今の範囲に入るか」をすり合わせ、金額と契約の書き直しはエージェントの担当者に持っていく。順番にすると、こうです。

  • 現場の依頼者から、依頼の目的、期限、どのくらい続くかを聞く
  • 契約書の業務の内容と照らし、範囲の内か外か、量の話かを分ける
  • 範囲の外なら、進め方の案を文面にして、契約の相手方(エージェント経由ならエージェントの担当者)に送る
  • 決まった内容を、現場の依頼者にも同じ文面で伝えてから着手する

はじめ

部長からではなく、隣の部署の課長から直接頼まれることもあります。それも同じ流れでいいですか。

どろん先輩

流れは同じですが、もう一段気をつけてください。業務委託で受ける側は、発注者の指揮命令を受けて働く立場ではありません。その線はPMの業務委託とはの記事で書いています。誰から頼まれても仕事が増えていく状態は、範囲だけでなく、契約の形そのものをあいまいにします。編集部の見立てでは、依頼の窓口を、契約で決めた発注側の責任者にそろえてもらうよう頼むのが効き目のある手だと考えています。

はじめ

窓口をそろえてほしいなんて、外部の人間が言い出していいことなんでしょうか。

どろん先輩

言っていいです。「依頼の優先順位を決めていただく方を一人にしていただけると、抜け漏れが減ります」と言えば、PMOの仕事として筋の通った頼みになります。文句を言っているのとは違います。

その場で返す言葉と、持ち帰ったあとに送る文面

はじめ

その場では、具体的に何と言えばいいですか。「検討します」の次が出てこなくて。

どろん先輩

入れるのは三つだけです。依頼を受け取ったこと、契約の範囲と照らすこと、いつまでに返すか。架空の例ですが、「ご依頼ありがとうございます。今の契約の業務の内容と照らして、進め方を明日中にご相談させてください」。これで足ります。

はじめ

持ち帰ったあと、エージェントの担当者にはどう伝えればいいですか。

どろん先輩

文面で送ります。電話で話すにしても、あとで同じ中身をメールかチャットで残してください。入れるのは四つです。

入れること書き方の例(架空)ねらい
依頼の中身情報システム部の部長より、物流部門のプロジェクトの週次の進捗会議(毎週1時間、準備を含めて週3時間ほど)の運営を、来月から3か月ほど頼みたいとのこと何を、どのくらい、いつまで頼まれたかを残す
今の業務の内容との関係契約の業務の内容は「基幹システム刷新プロジェクトにおけるPMO業務」で、対象のプロジェクトが違うため範囲外と考えている範囲外と考える理由を契約書の文言で示す
今の仕事への影響精算幅の中には収まる見込み。ただし刷新プロジェクトの課題管理に使える時間が減る量の話と範囲の話を分けて書く
選べる進め方①業務の内容に追加し、月額を○万円上げる ②刷新プロジェクトの議事録づくりを外して差し替える ③今回はお断りする発注側が予算と優先順位で選べる形にする

はじめ

進め方を三つも並べるんですか。追加の報酬だけ頼めば済む気がしますが。

どろん先輩

編集部の見立てでは、報酬の話だけを出すと、発注側は「払うか、払わないか」の二択で考えがちです。差し替えとお断りも並べると、発注側は自分の予算と優先順位に合わせて選べますし、追加の報酬が通らなくても話が終わりません。範囲外の依頼には、追加の報酬・差し替え・お断りの3つを文面で並べて返す。これが持ち帰ったあとの基本の形です。

はじめ

差し替えだと、私の報酬は変わらないですよね。それでいいんでしょうか。

どろん先輩

時間と範囲が釣り合うなら、それも一つの答えです。ただ、差し替えでも業務の内容の書き方は直してもらってください。何を外して何を入れたかが契約に残っていれば、次の更新で今の役割を説明する材料になります。更新のときに範囲と金額を一緒に出す進め方は、フリーランスの単価交渉の記事にまとめています。

はじめ

「急ぎだから、決まる前に始めてほしい」と言われたらどうしますか。

どろん先輩

着手の前に、少なくともどの進め方で受けるか(範囲に追加するのか、差し替えるのか)を、メールかチャットで一往復させて決めてください。金額だけが後で決まるなら、「金額は○日までに決める」と期日を書いた一文を残します。口頭だけで始めると、何を頼まれ、何を約束したかの記録が残りません。

費用を負担せずに範囲を広げさせることについて、法律とガイドラインに書かれていること

はじめ

そもそも、報酬を変えずに範囲外の仕事を頼むのは、法律で禁止されていないんですか。

どろん先輩

当てはまりうる決まりはありますが、条件があります。パンフレットによると、フリーランス法の禁止行為は、従業員を使っている発注事業者が1か月以上の業務委託をしている場合に7つあり、その一つが「不当な給付内容の変更・やり直し」です。フリーランスに責任がないのに、費用を負担せずに給付の内容を変更させたりして、フリーランスの利益を不当に害すること、と説明されています。

はじめ

それなら、部長の頼み方は違反だと言えますか。

どろん先輩

そうは言い切れません。公正取引委員会のQ&Aでは、この禁止行為を、フリーランスに責任がないのに発注内容を変更したり、受け取ったあとにやり直しや追加作業をさせたりする場合に、生じた費用・損失を発注事業者が負担しないこと、と説明しています。頼んだことだけで決まるのではなく、費用を負担せずに利益を不当に害したかが問われる形です。あなたの契約がそもそも対象か、今回の依頼が当てはまるかは、取引の条件や経緯で変わります。迷ったら、弁護士などの専門家か、公正取引委員会の特設サイトでも案内されているフリーランス・トラブル110番に相談してください。

はじめ

範囲の外の仕事について、ほかに参考になる資料はありますか。

どろん先輩

公正取引委員会・中小企業庁・厚生労働省のガイドライン(令和8年1月1日改定)は、取引上の地位が優越している発注者が、契約内容に情報システムの改修・保守・点検が含まれていないのに、それを無償で提供させることを、優越的地位の濫用として問題となり得る想定例に挙げています。会議の運営とは仕事が違いますが、「契約にない役務を無償で」という形は似ています。ここからは編集部の読み方ですが、範囲外の依頼を相談するときに、法律を持ち出す必要はありません。法律もガイドラインも契約の内容を基準にしているので、受ける側の手元に要るのは、業務の内容がどう書かれているかと、依頼をどう受けたかの記録です。

はじめ

実際に、給付の内容の変更で指導された例はあるんですか。

どろん先輩

公正取引委員会が2026年6月10日に公表した令和7年度の運用状況では、勧告と指導を合わせた措置件数は1,552件でした。違反行為を類型別に数えると合計2,727件で、そのうち取引条件の明示義務違反が1,126件(41.3%)、不当な給付内容の変更・やり直しが80件(2.9%)です。1つの事件で複数の類型に措置をしていることがあるので、類型別の合計は措置件数と一致しません。

はじめ

変更・やり直しは3%もないんですね。そういうことはあまり起きていない、と読んでいいですか。

どろん先輩

そうは読めません。これは公正取引委員会が勧告や指導をした件数で、実際に起きた件数ではないからです。編集部の読み方では、この表で目を引くのは、明示義務違反が類型別の4割ほどを占めていることです。取引の条件がきちんと示されていないことが、措置の中で大きな割合を占めている。範囲の内か外かを話し合う土台は、最初に業務の内容が書かれているかどうかだ、ということがここからも読み取れると考えています。

受けると決めたときも、断ると決めたときも、次の更新まで残しておくもの

はじめ

今回は関係を考えて、追加の報酬なしで受けることにしたとします。それでも何か残しておいたほうがいいですか。

どろん先輩

残してください。文面で「今回は範囲外のご依頼として、○月末までに限ってお受けします」と、範囲外であることと期限を書いておく。無償で受けるなら「範囲外」「期限つき」と書いて、今の金額の中身に混ぜない。書かずに続けると、編集部の見立てでは、いつの間にか通常の仕事として扱われやすくなります。

はじめ

期限が来ても、続けてほしいと言われたら?

どろん先輩

そのときが、業務の内容を書き直してもらう時期です。続けるなら範囲に入れて、金額も一緒に見直す。期限つきで受けたという文面があれば、その話を切り出しやすくなります。

はじめ

逆に、断ると決めた場合は何を残せばいいですか。

どろん先輩

断る理由を、範囲の話にしておくことです。たとえば「今の業務の内容に集中するため、今回はお受けできません。範囲を広げる場合は、契約の見直しのときにご相談させてください」。能力や気分の話にしないことで、次の更新の話につなげられます。それと、断ったあとに報酬を減らされたり、契約を打ち切られそうになったりしたら、一人で抱えずに専門家か相談窓口に相談してください。パンフレットでは、従業員を使う発注事業者が6か月以上の業務委託(更新で6か月以上続くものを含む)を途中で解除したり更新しなかったりするときは、例外を除いて30日前までに予告することになっています。

はじめ

参画する前に、こういう依頼を減らせる手はありますか。

どろん先輩

あります。契約の前に、業務の内容を対象のプロジェクトと作業の種類で書いてもらうことと、範囲を変えるときの決め方(誰が決め、報酬をどう扱うか)を一文入れてもらうことです。書き方は業務委託の炎上案件の見分け方の記事で例を出しています。範囲外の依頼が続いて、今の金額では割に合わないと感じるなら、次の案件と比べてみるのも手です。ネコノテエキスパートは、100万円/人月以上の案件を紹介しています。

参考データと出典

数字と法律の中身は、編集部が2026年10月26日に資料を開いて確かめた。実態調査の数字はフリーランス法の施行前の状況で、運用状況の件数は公正取引委員会が措置をした件数であり、どちらもPM・PMOに限った数字ではない。業務の内容の書き方・依頼・文面は架空の例で、読み方と発注側の受け止め方は編集部の見立てで、統計ではない。

データ本文で使った中身時点・条件
公正取引委員会「令和7年度におけるフリーランス・事業者間取引適正化等法第2章の運用状況等」措置件数1,552件(勧告10件、指導1,542件)。違反行為の類型別件数の合計2,727件のうち、取引条件の明示義務違反1,126件(41.3%)、不当な給付内容の変更・やり直し80件(2.9%)2026年6月10日公表、令和7年度の件数。指導には違反のおそれのある行為への指導を含む。1つの事件で複数の類型に措置をした場合があり、類型別の合計と措置件数は一致しない。明示義務違反には一部の事項の明示の不備も含む。起きた件数ではなく措置の件数
公正取引委員会・厚生労働省「フリーランス取引の状況についての実態調査(法施行前の状況調査)結果」給付内容の変更で生じた費用を負担していない・負担してもらっていないことがある、の割合。委託者0.5%、フリーランス21.1%2024年5月27日〜6月19日のWEBアンケート。関係府省庁から登録された事業者団体等の会員等が対象で、無作為の抽出ではない。全回答5,300件のうち、直近1年程度に業務委託をした委託者1,090件・受けたフリーランス782件がそれぞれの母数。差の理由は調べられていない
公正取引委員会・中小企業庁・厚生労働省「ここからはじめる フリーランス・事業者間取引適正化等法」パンフレット取引条件の明示(給付の内容は品目・数量・仕様などを明確に)。1か月以上の業務委託での7つの禁止行為と、不当な給付内容の変更・やり直しの説明。6か月以上の業務委託の解除・不更新の30日前の予告2024年11月1日施行、令和8年9月改訂版。対象のフリーランスは従業員を使用しない事業者。禁止行為と予告の対象は従業員を使用する発注事業者。個別の契約が当てはまるかは専門家に相談
公正取引委員会・中小企業庁・厚生労働省「フリーランスとして安心して働ける環境を整備するためのガイドライン」契約内容に情報システムの改修・保守・点検が含まれていないのに、無償で提供させることを、優越的地位の濫用として問題となり得る想定例に挙げている令和8年1月1日改定版。取引上の地位が発注者に優越している場合の独占禁止法の考え方の例で、当てはまるかは個別に判断される
公正取引委員会「フリーランス法に関するQ&A」不当な給付内容の変更・やり直しの説明(発注内容の変更や、受け取ったあとのやり直し・追加作業で生じた費用・損失を発注事業者が負担しないこと)2026年10月26日に閲覧。委託内容の詳細が後から決まっても、改めての明示が必ず要るわけではないとする問もあり、本文では「明示し直す義務がある」とは書いていない

よくある質問

業務委託で業務範囲外の依頼が来たら、すぐに断るべきですか?

すぐに断る必要も、すぐに受ける必要もありません。その場では、契約書の業務の内容と照らしてから返事をすると伝えて持ち帰ってください。範囲の外だと分かったら、契約の相手方に、追加の報酬・差し替え・お断りの3つの進め方を文面で示し、決まってから着手します。

業務範囲外かどうかは、どうやって判断すればいいですか?

契約書の業務の内容の欄に、対象のプロジェクトと作業の種類がどう書かれているかと照らします。書かれた範囲の中で作業が増えただけなら量の話で、精算幅や稼働時間で相談します。「PMO業務全般」のように範囲が書かれていない場合は契約書だけでは決めにくいので、依頼のたびに文面で範囲を確かめ、次の更新で書き直しを頼んでください。

エージェント経由の案件で、現場の人から範囲外の依頼を受けたら、誰に相談すればいいですか?

依頼の中身と範囲に入るかは現場の依頼者とすり合わせ、報酬と契約の書き直しは、契約の相手方であるエージェントの担当者に相談します。金額は現場の依頼者と直接決めず、決まった内容は現場の依頼者にも同じ文面で伝えてから着手してください。

報酬を変えずに範囲外の仕事を頼まれるのは、フリーランス法の違反になりますか?

頼まれただけで違反と決まるわけではありません。パンフレットでは、従業員を使う発注事業者が1か月以上の業務委託をしている場合に、フリーランスに責任がないのに費用を負担せずに給付の内容を変更させ、利益を不当に害することを禁止行為の一つにしています。自分の契約と今回の依頼が当てはまるかは条件や経緯で変わるので、弁護士などの専門家かフリーランス・トラブル110番に相談してください。

登場人物は架空です。

この記事は、PM・PdM・企画職専門の転職支援「ネコノテキャリア」と業務委託の案件紹介「ネコノテエキスパート」を運営する株式会社スナネコが、実務知見に基づいて制作しています。

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